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「英検」の受験者数の推移グラフ。級別のレベル・合格率の比較や,英語の人気がわかる統計情報


英検(英語検定)の,受験者数や合格率のグラフ。

さいきんの英検の人気や難易度がよくわかる。

全グラフ

級別の合格率の比較(棒グラフ):


級別の受験者数の比較(棒グラフ):


級別の受験者数の推移(折れ線グラフ):


全ての級の合計の受験者数の推移(折れ線グラフ):


全データの一覧表:

一つずつ解説

上記のグラフの意味を,ひとつずつ解説する。


まず,「級別の合格率の比較(棒グラフ)」から。

5級がいちばん難易度がやさしく,1級が一番難しい。

5級の合格率は8割もあるが,1級の合格率はたった1割しかない。


そして面白いことに,
級が一つ上がるごとに,だいたい1割ぐらいずつ階段状に変化している。

英語のレベルが,無理なくステップアップしてゆく様子がわかる。


なので,基本的には
1つずつ順番に級を制覇してゆくのが望ましい。

この難易度の直線的な変化を見ると,
英検で1つずつレベルを上げてゆくのは
かなり理想的な勉強法と言える。


もっとも,1級から上は存在しないので
上級者にとっては,TOEICに切り替えるべきタイミングも判断が必要だ。


次に,「級別の受験者数の比較(棒グラフ)」をみてみよう。

3級がもっとも受験者数が多く,その左右できれいに対称な山を描いている。


興味深いことに,この分布は中国語検定(中検)とほぼ同じだ。

3級がもっとも需要がある,というのは共通事項のようだ。


もちろん,中検3級の受験者数は年間で1万4千人しかおらず,
英検3級の60万人とは40倍も違い,
マーケットの絶対数が大幅に異なってはいるのだが…。

中国語検定の受験者数・合格率 (難易度のレベル) を,級別にまとめた数値グラフ(最新10回分。中国語の人気の変化も一目瞭然)
http://language-and-engineering.hatenablog.jp/entry/20141023/ChineseExamStatG...


英検も中検も,3級の単語数は2000語ぐらいで
内容は基本事項のマスター程度となっている。



ちょうど学習の仕上げによいレベルのため,
初心者を卒業した証として3級の需要は高い。

「中国語検定」と「英検」のレベルを,級別に比較した一覧表 (学習時間や単語数で,難易度を級ごとに概観)
http://language-and-engineering.hatenablog.jp/entry/20130328/ChineseAndEnglis...


さて英検の場合,3級の左右できれいに左右対称で
4級と準2級は同じぐらいだし,
5級と2級も同じぐらいの受験者数がいる。


しかし準1級から先はポピュラーではなく
ちょっと希少価値がある。

受験者数も数万人しかおらず,3級の10分の1の規模しかいない。


準1級はかなりハイクラスで,挑戦すること自体が
思い切った覚悟が必要,ということのようだ。

実際に準1級では,要求されるボキャブラリ数が膨大
新聞や雑誌などの時事的な文章を読みこなせる力がつく。
その数,8千語。



準1級からは,2級までとは格が異なる
という点を覚悟しておこう。


このように,級ごとに需要の大きさが異なる
ということがわかる。


では,このような級別の需要は,時間とともに変化するのだろうか?

下記の「級別の受験者数の推移(折れ線グラフ)」をみてほしい。

時間とともに,各級の受験者数が変化しているかどうかを表した図だ。

どの級も,受験者数は全く変わっていないということが一目瞭然だろう。

強いて言えば,準2級の受験者数がちょっと上がったぐらいだ。


全ての級の受験者数を合計したものが下記のグラフ。

英検の人気は非常に安定している,ということがわかるだろう。

年間で230万人が受験し,ほぼ半数の120万人が合格する。


もちろん,TOEICなどの他の資格の人気が上昇しているのも事実であり
複数の資格を見比べることも大事だ。


だが,英検そのものは日本での歴史も長く,
とくに小・中・高といった学校教育の現場での利用率が高いため
今後も当分は安定した需要があるだろう。


いっぽうで中国語検定の人気は少しずつ下降しており,
中国本土の社会的な情勢不安や
経済のバブル崩壊を見据え,
リスクを感じて中国語の学習に消極的になってしまう風潮が強い。


英検には,中国語のような大きな社会的リスクがないので
安心して習得できるというメリットがあるのだ。

参考資料

公式の統計資料のPDF:

grade_2014-02 - grade_2014_02.pdf
http://www.eiken.or.jp/eiken/merit/si...

  • 2014年度 受験状況 【級別】


<5044468DEC90AC9770838F815B834E2E786C7378> - grade_2013.pdf
http://www.eiken.or.jp/eiken/merit/si...

  • 2013年度 受験状況 【級別】


grade_2012.pdf
http://www.eiken.or.jp/eiken/merit/si...

  • 2012年度 受験状況 【級別】


grade_2011.pdf
http://www.eiken.or.jp/eiken/merit/si...

  • 2011年度 受験状況 【 級別 】


grade_2010.pdf
http://www.eiken.or.jp/eiken/merit/si...

  • 2010年度 受験状況 【 級別 】


grade_2009.pdf
http://www.eiken.or.jp/eiken/merit/si...

  • 2009年度 受験状況 【 級別 】


grade_2008.pdf
https://www.eiken.or.jp/eiken/merit/s...

  • 2008年度 受験状況 【 級別 】


3級の需要は大きい:

英検の人気と志願者数 | 英検のちょっと知りたいあの情報
http://eiken.manabi181.info/sigansya/

  • はたして級別ではどんな推移をしているのでしょうか? 表でまとめてみますと、3級、準2級、2級の志願者数が増えているのがわかります。


英検のサイトで過去の受験の状況(受験者数)を見たのだが - 級別・学生別・...
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/...

  • 英検のサイトで過去の受験の状況(受験者数)を見たのだが 級別・学生別・職業別のどれを見ても3級の志願者数が一番多い


準1級はレベルが高く,志願者数は10万人未満:

データから見る英検準1級 | English Navi
http://english-navi.biz/eiken/pre1st_...

  • 英検準1級の志願者数は年間約7万人で、2010年以降志願者数は減少傾向にありましたが、2013年度は増加に転じました。
  • 合格者数は年間約1万人で、合格率は概ね15%です。


英検準1級合格作戦(1)カギは豊富な語彙力 [英検] All About
http://allabout.co.jp/gm/gc/436387/

  • 基本的なビジネス英語に特化したTOEICと比べると、語彙や英文のレベルが格段に高いのが英検準1級の大きな特徴です。
    • そのため、TOEICで700〜800点以上のスコアを持っている人でも、最初の語彙セクションで半分も取れなかったり、抽象度の高い英文を読解するのに苦労したりするケースがよくあります。
  • また、TOEICの英文は、人名や会社名も含め、全て架空の話になっていますが、英検準1級で扱われる英文は、実際の新聞や雑誌の記事が出典となっているため、内容的にも興味深く、大人の知的好奇心を満たすようなものになっています。
    • そのため、英検準1級に合格できる力をつけることで、時事英語を理解するのに必要な語彙力や読解力も養成することができます。


英検の特徴は,小学生などの小さい子も受験すること。

そのことが社会問題にもなりつつある:

英検の特徴−英検(対策)ガイド
http://www.ncc-g.com/site/eiken/eiken...

  • 受験者の8割以上を学生(特に中学生と高校生)が占めていることが英検の大きな特徴です。
  • 英検には英語の学習を始めたばかりでもチャレンジできる級があるため、小学生も受験しています。


試験中、立ち歩きや泣き出しも 英検、幼児急増で協会苦慮(1/2ページ) - 産経ニュース
http://www.sankei.com/life/news/14051...

  • 小さい子も1人で試験を受けるのですが、時間の長い試験なので途中で飽きてしまって、立ち歩いたり、騒ぎ出したり…。問題ができなくて泣き出す子もいます。
    • 「ここ数年、中高生や大学生に混じってすごく小さい子の受験が増えている印象」
  • 英検の年間受験者は約236万人。少子化や他の検定試験などの影響で減少傾向にある。しかし、小学生の志願者は平成15年度の12万5千人から昨年度は22万人で1・8倍


英検はTOEICの人気に抜かれている:

TOEICの受験者数が英検を抜き過去最高の236万人に | TOEIC TOWN (トイックタウン)
http://toeic-town.net/post-3808/

  • 2013年度のTOEIC受験者数が発表されました。 前年度比で+5万7000人で、過去最高の約236万1000人になったとのこと。
  • 英検の13年度志願者数は235万5718人で, 初めてTOEIC受験者が英検を上回ったことになります。


TOEIC受験者数が英検の受験者数を超えそう? | 英語学習上達への道 ENGLISH QUEST
http://english-q.com/article/diary201...

  • 一方、TOEICの猛追を受ける格好の英検は、中学校以降の学習に沿ったレベル分けが特徴。
  • 中高生を中心に支持は根強いが、少子化のあおりで志願者減少に悩む。


TOEICと英検の受験者数の推移 | 英語編集者ブログ:メディアビーコン編集部
http://media-beacon.com/books/toeic/3...

  • 2011年度のTOEICテスト受験者数が227万人に達したとの発表がありました。読売新聞には下記の記事が掲載されました。 『人気高まるTOEIC、志願者減少に悩む英検』(YOMIURI ONLINE)



関連する記事:

外国人に出会った時に仲良くなるための,最低限の必須フレーズ集 (どの言語にも当てはまる,基本の初歩会話集のテンプレート)
http://language-and-engineering.hatenablog.jp/entry/20130702/ListOfCommonLang...


外国語の勉強時間の,効率的な作り方 (忙しい中でも学習時間を捻出するための時間術)
http://language-and-engineering.hatenablog.jp/entry/20130709/LevelOfFreedomAn...


中検3級に合格するためのリンク集。Web上の使える教材や,勉強法
http://language-and-engineering.hatenablog.jp/entry/20140629/ChineseExamLicen...


数学検定の1級(大学の教養レベル程度)に合格するためのリンク集
http://language-and-engineering.hatenablog.jp/entry/20140704/MathExamFirstGrade


情報処理技術者試験の「資格ヒエラルキー」をAAで図示してみる
http://language-and-engineering.hatenablog.jp/entry/20110807/p1