中国語検定の受験者数・合格率 (難易度のレベル) を,級別にまとめた数値グラフ(最新10回分。中国語の人気の変化も一目瞭然)
中国語検定(中検)の,受験者数・合格者数・合格率などのグラフ。
3級・4級を含む全ての級について,最新の統計データをまとめた。
とくに合格率のデータを見れば,各級の難易度も比較・把握できる。
また,受験者数の変化を調べると,世の中での中国語の人気(学習熱)の移り変わりも見えてくる。
級別の「志願者数・受験者数・合格者数」の比較グラフ:
まずは級ごとに,最近の受験者数を見てみる。
(※画像をクリックして拡大)
3級の受験者数が一番多く,1年間で合計1万2000人だ。
(志願者は1万4千人)
次に4級,準4級,2級と続く。
3級は,「受験者数」と「合格者数」の人数の差が最も大きい。
受ける人が多く,落ちる人も(人数で考えると)多い試験なのだ。
3級がもっともポピュラー,ということ。
準1級は,年間で受験者数が2千人を下回る。
1級はあまりにもハイレベルで,規模が小さい。
2級から先は,専門的な領域だ。
中検2級のレベルと勉強法。難易度は大学専攻科卒クラス,単語数は3級の3倍。就職に役立ち,履歴書にも書ける実力証明
http://chinese-language.hatenablog.jp/entry/2016/01/07/%E4%B8%AD%E6%A4%9C%EF%...
- 私立大学の場合,中国語学科の卒業目標として「中検2級」が挙げられる。
中検準1級のレベル・難易度と,合格する勉強法のポイント。面接対策の前に,慣用句・成句を徹底網羅すること
http://chinese-language.hatenablog.jp/entry/2016/01/11/%E4%B8%AD%E6%A4%9C%E6%...
- 中国語が「ペラペラに話せる」レベル,それが準1級
中検の各級 - 学び伝える中国語
http://d.hatena.ne.jp/zhongwen/201203...
- 2級
- ここまでくると、もう骨の髄まで中国語に染まってしまう。 ここでやめるのは、シャブ漬けの芸能人が覚せい剤を 断ち切るより難しい。一生、中国語と付き合っていくしかない。
- 準1級
- この級に合格するような人は、職業か趣味かはいざ知らず、 ご専門の分野で中国語を実際に生かして使っていらっしゃる 方がほとんど
ちなみにアスキーアートで表現するとこんな感じ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 第81回 中国語検定 志願者数・受験者数・合格者数(級別) を表現したグラフのAA ・準4 ■■■■■■■■■■田田田田田□□ ・4級 ■■■■■■■■田田田田田田田田田田□□□ ・3級 ■■■■■田田田田田田田田田田田田田田田田□□□ ・2級 ■■田田田田田田田田田□ ・準1 #8田□ ・1級 l田 ・準4: 4178人志願中3820人受験,2718人合格 ・4級: 5255人志願中4639人受験,2103人合格 ・3級: 6215人志願中5412人受験,1485人合格 ・2級: 3113人志願中2790人受験,538人合格 ・準1: 752人志願中669人受験,73人合格 ・1級: 328人志願中298人受験,15人合格 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
級別の「合格率」の推移グラフ:
次に,各級の難易度を調べるために,級ごとの「合格率」の推移を見てみよう。
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級が高くなるほど,合格率も低くなる。
レベルがやさしいほど受かりやすいということ。
つまり,中検の場合は
「内容の難易度・レベル」=「試験合格率としての結果的な難易度」
がいえる。
程度が高いほど受かりにくくなっているのだ。
級ごとに見ると,準4級から順番に,8割,6割,4割,2割と減っていく。
準1級は,2級と同じぐらいの合格率だ。
1級はやはり1ケタで,段違いの難易度・・・。
受験者数と合格者数の10回分の推移グラフ
ここからは,「世間で中国語の人気がどれぐらいか?」がわかってしまう。
過去10回分の,級別の受験者数の変化を見てみよう。
1つの級につき「志願者」「受験者」「合格者」をグラフ化してある。
まずは,3・4・準4級から。
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えっ・・・?
次に,2級・準1級・1級。
(※画像をクリックして拡大)
見づらいので,3級のデータ(志願者・受験者・合格者)だけを取り出したグラフ:
(※画像をクリックして拡大)
4級だけ抽出:
(※画像をクリックして拡大)
準4級だけ抽出:
(※画像をクリックして拡大)
ということは・・・?
意外な結論
そう,受験者数がどんどん減少しているのだ!
毎年1000人ぐらいずつ,直線的に減りつづけている。
真剣に考えて,このまま6年経つと,中検の制度自体が消滅するペースだ。
まあ実際には消滅なんてしない。
いまちょうど中国バブルの崩壊直前の時期だから,国際情勢などを加味した上でこうなる。
言語の人気は,世相や時事ニュース,そして経済的なチャンスに左右されるものだ・・・。
この先,必然的な成り行きとして,中国が経済的・政治的に崩壊したあとも,
世界人口の5人に1人は中国人であることを覚えておこう。
つまり,あちらの国のGDPの真の数字がガクンとあらわになったとしても,
人口や,言語の合計の話者数はガクンと減りはしない(に違いないだろうと思われる)のだ*1。
要は,「競争優位性としての中国」がつぶれたあとも,
「市場規模としての中国(語)」の重要性は,今後必ず残るということだ。
なので,周囲の中国語の学習熱に振り回されずに,
あくまで自分自身は中国語を勉強するかどうか,賢明な判断が求められるところだ。
参考
各級ごとの,具体的な勉強法や,
単語数のレベルの目安などは,下記のエントリを参照。
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*1:「減った」ら怖いけどね,いろんな意味で…