スマホを「暗記帳」や「単語カード」のように使う,もっとも簡単な方法 (使い方と作り方のアイデア)
成長するために,覚えたい事がたくさんある。
例えばプログラマーなら,ITの知識を。
語学の学習者なら,単語とかイディオムを。
そして,手元には,スマホがある。
覚えたいものがたくさんある時,スマホをどうやって有効活用するか?
いわゆる「単語帳」のようなものを,スマホで持ち運べたら便利だ。
覚える知識の対象は,単語に限定しないけど,呼び方は「単語帳」が一番マッチするだろう。
しかし,肝心なのは中身。
どうやって「スマホ用の単語帳」を調達するのか?
- (1)スマホアプリとして実現する。自分で開発するか,または既存のアプリをダウンロードする。
- →自分で開発して,リリースして,というのもOKだが,手間がかかる。変更しづらい。
- →既存のアプリは,自分の覚えたいものだけを,自分の覚えやすい仕方で提供してくれるわけではない。良いアプリがあっても,探すのに時間を取られる。
- (2)Webアプリとして実現し,スマホのブラウザで利用する。ページの内容が動的に変化するような仕掛けを作っておく。裏側にDBを持たせて,オンラインでの内容更新ができるようにする。
- →悪くない。が,もっとシンプルに実現できるはずだ。
- (3)単一のファイルとして実現し,スマホ端末内のファイルとして利用する。例えば,PDFで表のようなものを作り,シートのようなものをダウンロードする。
- →いちいち作るのも,アップするのも,変更するのも面倒。
もっとよいアイデアがある。 いっそのこと,シンプルを極めてしまえば?
下記の手段を使うのだ。
- ブログの投稿の1回分を,「左側」と「右側」に分ける。=紙の単語帳の「表」と「裏」に対応する。「質問」と「答え」に分割するのだ。
- そして,そのページをスマホのブラウザで開き,タッチ操作でピンチアウトして,画面の表示倍率を拡大する。
- 拡大した状態で,ページの左側に書いてある「質問」を見る。この時,スマホの画面は縦長なので,右側の「答え」は見えない。
- 次に,親指で画面を横にスクロールして,右側を見る。「答え合わせ」をする。
- 親指で下にスクロールして,次の問題に進む。
- これを繰り返す。
これだけで十分では・・・?
これは,タブレットでは無理だ。
画面が大きいのが仇になって,答えの部分まで見えてしまうから。
スマホは,紙の時代の「単語帳」のサイズにちょうどピッタリだが,タブレットはそうではない,ということだ。
ポケットにしまっておいて,駅で電車を待っている1・2分に,さっと取り出して,見て,すぐしまう。
そうやって,スキマ時間を使って,知識を蓄積してゆく。
覚えたいものがあれば,自分のブログに,表形式で投稿すればよい。
Excelなどの表計算ソフトでさらっと項目をリストアップして,はてな記法をパッと付け加えて,コピペするだけだ。
変更したければ,いつでもブラウザ経由で書き換えられる。
実現も,運用も,一番かんたんな方法だ。
そして恐らく,利便性も。
ミスった問いをマークして重点的に学習するとか,スコアを算出するなどの機能はないけど。
そんな機能は,物を学ぶこと自体の本質ではないわけで。
では,ちょっと実例を作ってみようか。
簡単な社会科の教材を。
県庁所在地の一覧表
下記は,どこにでもある普通のテーブルだ。
北海道 | |||
---|---|---|---|
1 | 北海道 | 札幌 | |
東北 | |||
2 | 青森県 | 青森 | |
3 | 岩手県 | 盛岡 | |
4 | 宮城県 | 仙台 | |
5 | 秋田県 | 秋田 | |
6 | 山形県 | 山形 | |
7 | 福島県 | 福島 | |
関東 | |||
8 | 茨城県 | 水戸 | |
9 | 栃木県 | 宇都宮 | |
10 | 群馬県 | 前橋 | |
11 | 埼玉県 | さいたま | |
12 | 千葉県 | 千葉 | |
13 | 東京都 | 東京(新宿) | |
14 | 神奈川県 | 横浜 | |
中部 | |||
15 | 新潟県 | 新潟 | |
16 | 富山県 | 富山 | |
17 | 石川県 | 金沢 | |
18 | 福井県 | 福井 | |
19 | 山梨県 | 甲府 | |
20 | 長野県 | 長野 | |
21 | 岐阜県 | 岐阜 | |
22 | 静岡県 | 静岡 | |
23 | 愛知県 | 名古屋 | |
近畿 | |||
24 | 三重県 | 津 | |
25 | 滋賀県 | 大津 | |
26 | 京都府 | 京都 | |
27 | 大阪府 | 大阪 | |
28 | 兵庫県 | 神戸 | |
29 | 奈良県 | 奈良 | |
30 | 和歌山県 | 和歌山 | |
中国 | |||
31 | 鳥取県 | 鳥取 | |
32 | 島根県 | 松江 | |
33 | 岡山県 | 岡山 | |
34 | 広島県 | 広島 | |
35 | 山口県 | 山口 | |
四国 | |||
36 | 徳島県 | 徳島 | |
37 | 香川県 | 高松 | |
38 | 愛媛県 | 松山 | |
39 | 高知県 | 高知 | |
九州 | |||
40 | 福岡県 | 福岡 | |
41 | 佐賀県 | 佐賀 | |
42 | 長崎県 | 長崎 | |
43 | 熊本県 | 熊本 | |
44 | 大分県 | 大分 | |
45 | 宮崎県 | 宮崎 | |
46 | 鹿児島県 | 鹿児島 | |
47 | 沖縄県 | 那覇 |
重要な点は,これは単なるWebページ上のテーブルではなく,暗記カードとして使うためのUIである,という点だ。
この点を説明されない限り,使い方を理解できないだろう。
例えば,左側の情報(質問)と,右側の情報(回答)との間に,意図的に距離をあけてあるという点がポイントなのだが。
table記法とは - はてなキーワード
http://d.hatena.ne.jp/keyword/table%B...
- | で区切れば,tableタグになる
- * で始めれば,thタグになる
都道府県庁所在地 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%B...
都道府県庁所在地を覚えよう!
http://www.geocities.jp/tanumama04/ke...
作成のために,ぜんぜん時間がかからない。
果たして,使い勝手はどうだろう?
暗記の効率,片手の一本指だけで使うUI,更新の容易さは,実際のところどうだろうか。
しばらく考えて,もし必要なら見た目を調整してみる。
だめなら,もう作らない。この「スマホ用の暗記帳」というアイデアは没だ。
だが,これは使えそうだ,と思ったら,今後,いくつか作ってみるかもしれない。