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フェルマー予想と「谷山・志村予想」の証明の原論文と,最終定理の概要を理解するためのPDF


フェルマー予想の証明PDFと,その概要を理解するための数論幾何の資料。


フェルマー予想とは?(フェルマー・ワイルズの定理)

下記の予想のこと:

n≧3の場合、x^n + y^n = z^n の、自然数解X、Y、Zは存在しない。


「私はこの命題の真に驚くべき証明を持っているが、余白が狭過ぎるので、ここに記することは出来ない」

この予想は谷山・志村予想の解決を通し,ワイルズが証明した。(1994)


なので,これはもう予想ではない。1994年以降は「定理」である。

フェルマー・ワイルズの定理

『x^n+y^n=z^nでn≧3のとき,x,y,zは正の整数解をもたない』

フェルマーの大定理フェルマーの最終定理とも呼ぶ)


この証明の概要を理解するにあたって,事前に数論幾何のノート保型形式のノートを読んでおこう。


※同じく解決された「ポアンカレ予想」の資料はこちら

フェルマー予想の証明に関係した資料

まず,フェルマー本人によるラテン語の原文:

フェルマーの最終定理 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9...

Cubum autem in duos cubos, aut quadratoquadratum in duos quadratoquadratos, et generaliter nullam in infinitum ultra quadratum potestatem in duos eiusdem nominis fas est dividere cuius rei demonstrationem mirabilem sane detexi. Hanc marginis exiguitas non caperet.

立方数を2つの立方数の和に分けることはできない。4乗数を2つの4乗数の和に分けることはできない。一般に、冪(べき)が2より大きいとき、その冪乗数を2つの冪乗数の和に分けることはできない。この定理に関して、私は真に驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる。

次に,ワイルズによる証明:

Modular Elliptic Curves And Fermat's Last Theorem(Andrew Wiles)
http://math.stanford.edu/~lekheng/flt...

  • ワイルズによる証明の原著論文。
  • スタンフォード大,109ページ。



わかりやすい紹介のスライド:

学術俯瞰講義 〜数学を創る〜 第2回 Mathematics On Campus
http://ocw.u-tokyo.ac.jp/lecture_file...

  • 86ページあるスライド,東大。
  • フェルマー予想が解かれるまでの歴史的経過を,谷山・志村予想と合わせて平易に紹介している。


楕円曲線の数論幾何 フェルマーの最終定理,谷山 - 志村予想,佐藤 - テイト予想
https://www.math.kyoto-u.ac.jp/~tetsu...

  • 37ページのスライド,京大。楕円曲線の数論幾何がテーマ。

数学的な解説。

とくに志村・谷山・ヴェイユ(Weil)予想の解決となる証明:

Fermat の最終定理を巡る数論
http://www2.math.kyushu-u.ac.jp/~tagu...

  • 9ページ,九州大。なぜか歴史的仮名遣いで書かれている。

 1.楕円曲線とは何か、
 2.保型形式とは何か、
 3.谷山志村予想とは何か、
 4. Fermat予想がなぜ谷山志村予想に帰着するか、
 5.谷山志村予想の証明


完全志村 - 谷山 -Weil 予想の証明が宣言された
http://www15.ocn.ne.jp/~janpal/webdoc...

  • 8ページ。


ガロア表現とモジュラー形式
http://www15.ocn.ne.jp/~janpal/webdoc...

  • 24ページ。
  • 「最近のフェルマー予想の証明に関する話題,楕円曲線,モジュラー形式,ガロア表現とその変形,Freyの構成,そしてSerre予想および谷山-志村予想を論じる」
  • 「‘Andrew Wilesのフェルマー予想解決の背後にある数学”を論じる…。Wilesは,Q上のすべての楕円曲線は“モジュラー”である(すなわち,モジュラー形式に付随するということ)という結果を示すことで,半安定な場合での谷山=志村予想を証明できたと宣言した.1994年10月,Wilesは,オリジナルな証明によって,オイラーシステムの構築を回避して,そのバウンドをみつけることができたと宣言した.この方法は彼の研究の初期に用いた,要求される上限はあるHecke代数は完全交叉環であるという証明から従うということから生じたものであった。その結果の背景となる考え方を紹介的に説明する.」

 1 序
 2 モジュラー形式
 3 楕円曲線
 4 谷山-志村予想
 5 楕円曲線に付随するガロア表現
 6 モジュラー形式に付随するガロア表現
 7 Serre予想
 8 Freyの構成
 9 “EPSILON”予想
 10 Wilesの戦略
 11 変形理論の言語体系
 12 Gorensteinと完全交叉条件
 13 谷山-志村予想に向けて


フェルマーの最終定理についての考察
http://kyuukoutau.web.fc2.com/math/fe...

  • 6ページ。整数値と有理数値に分けて考察。


Weil 予想と数論幾何
http://www.math.sci.osaka-u.ac.jp/~oc...

  • 24ページ,大阪大。

 数論幾何学とゼータ函数(代数多様体に付随するゼータ函数)
 有限体について
 合同ゼータ函数の定義とWeil予想
 証明(の一部)と歴史や展望など

nが3または4の場合(理解しやすい):

代数的整数を用いた n = 3 , 4 の場合の フェルマーの最終定理の証明
http://www.isc.meiji.ac.jp/~kurano/so...

  • 31ページ,明治大。

 1 はじめに
 2 Gauss 整数 a + bi
 3 x^2 + y^2 = a の解
 4 Fermatの最終定理(n = 4 の場合)
 5 整数環 Z[ω] の性質
 6 Fermatの最終定理(n = 3 の場合)



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