シンハラ文字を覚える ・・・ (5) 「かえる」系の後半5文字
はてなフォトライフにおいて,「各国語の文字を使ってへのへのもへじを書こう」という試みがある。文字の種類はアラビア文字,チベット文字など様々だ。
その中に,なんとシンハラ文字を使ってへのへのもへじを書いた猛者が数人いた。
Fotolife > Suirakus Henohenomoheji > (si)Sinhalese
http://f.hatena.ne.jp/suirakus/t/(si)Sinhalese
さて,前回はシンハラ語アルファベットの中でも,外見がカエルに似ている「かえる系」の前半5文字を覚えることができた。
これら5文字は,かえる系の中でも書き出しが「己」系に分類されるものだった。
今回は,かえる系の後半5文字を学ぶ事にする。
かえる系・非「己」派である。
V かえる系:(後半)非「己」派
ya C-s
sa -e-s
gha -eos
e -e_9
ee -e_9'
これら5文字は,かえる系の文字の中でも,左側の書き出し部分が「己」になっていないグループに属する。かえる系己派と,かえる系非己派は,それぞれ5文字ずつ存在するのである。
この5文字は,最初の3文字と,あとの2文字に細分化することが可能である。
最初の3文字は,文字の右側がs字になっており,しかも文字の底が平らではなく割れている。「S字底割れ群」とも名づけようか。
あとの2文字は,文字の右側がs字ではないし,文字の底が割れておらず平らになっている。「非・S字底割れ群」と名付ける。
つまり,シンハラ文字の中で「かえる系」の文字は,外見に基づいて次のようにグルーピングできる。
かえる系文字
- 己派
- pa e_s
- ja e_s'
- sha e6s
- pha e_9
- chha e_g
- 非己派
- S字底割れ群
- ya C-s
- sa -e-s
- gha -eos
- 非・S字底割れ群
- e -e_9
- ee -e_9'
- S字底割れ群
以下で,かえる系非己派の文字を一つずつ見ていこう。
yaの字は,非己派の中で,唯一書き出しが「-e」になっていない文字である。
文字の中央は,AAでは便宜上ハイフンで表してあるが,ギリシャ文字オメガのように割れている。
スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテの「ヤ」の音はこの文字なので,過去の記事を参照すること。
saの字は,非己派の中でも,書き出しが「-e」で始まる文字である。
しかし,ひとつ前のyaと同じように,文字の右側はS字であり,文字の底は割れている。
このsaの文字と,ssaの文字とは発音が異なるので注意。(ssaの字は既出だが,思い起こせるだろうか。)
ghaは,gaの気音である(gaの文字を思い起こせるだろうか)。
ghaはsaに似ているが,底の割れた部分が円形を描いている点がsaと異なる。
eは,「かえる系・非S字底割れ群」に属する。底は平らである。
phaの文字と紛らわしい。違いは,文字左側において,横棒が左につき出る事。
eeは,eの長音である。eの右上に,旗のようなマークを立てる。
これらの「かえる系非己派」5文字を覚えるためには,「S字底割れ群」の3文字を「ヤ・サ・グハ」という音で慣れさせ,「非・S字底割れ群」の2文字が母音であることを知っていればよいだろう。
次回は,「コ」系の12文字の前半に突入する。
ここまでの復習
かえる系の文字で,互いに紛らわしいものを並べてみよう。
・文字の右がS字だけで終わる物
e_s e6s C-s
-e-s -eos
・文字の右が9のように終わる物
e_9 -e_9
・文字中央に丸っこい形のある物
e6s -eos
・文字右上にオプションがある物
e_s' e_g -e_9'
これらはそれぞれ上から,
pa sha ya
sa gha
pha e
sha gha
ja chha ee
また,ここまでに出た中で,似た発音の文字を並べてみると
e_s e_9
-e-s (5∂ e6s
(5) -eos
それぞれ
pa pha
sa ssa sha
ga gha
また,ここまでで学んだ母音は
ep' "O'" e ey -e_9 -e_9'
それぞれ
a ii u uu e ee
となる。