シンハラ文字を覚える ・・・ (2) まずは,簡単な3文字
外務省のとあるページ
http://www.mofa.go.jp/MOFAJ/press/staff/challenge/int18.html
「シンハラ文字は、一見文字には見えないのですが...。
→「カタツムリとか、カエルの顔に似ていると言われることが多いですね。
さて,前回の記事で,シンハラ文字のアスキーアートを独自に作成し,各文字の構造を把握しやすいようにした。
ここからはその分類に基づき,各グループの文字を覚えていく。
(なお,これは記憶しやすくするために勝手に作った分け方であり,ちゃんとした文字の分類は大学書林の語学学習書「シンハラ語基礎1500語」を参照すること。群属・非群属の分類に基づいた表が載っている。(ただし,その表を見ても,特に文字が覚えやすくなるわけではない。))
文字と音の対応について
シンハラ語の文字は,一つの文字が「子音記号+母音記号」のような組み合わせ構造をしており,1文字で「子音+母音」の音節を表す。日本語と同じである。シンハラ語では,子音だけでは音節を構成できないので,子音文字のことを「死んだ文字」とも呼んだらしい。
ただし,子音に母音記号を付けない場合は,その文字は「ア」行の音とみなす。つまりア行の音は子音記号だけで表わせる。
また,母音だけを1文字で表すための文字もある。
子音に付加すべき母音記号は,同じ母音であっても,表記が異なる場合がある。どのように異なるのかは,子音と母音の組み合わせの一覧表を見ればよい。(一覧表へのリンクは前の記事などを参照。または,南船北馬社の書籍「シンハラ語の話し方」を参照。)
I 「丸」系
n O
ra O'
ii " O' "
nは,ただの丸でよい。短いンの音。「スリランカ」の「ン」に該当。
raは,rの子音字に何も母音記号を付けていない状態である。数字の「6」のように書き,nの上部分が出っ張っている。
そういえば,ギリシャ文字の ρ (ロー)も,表す音は r で,このシンハラ文字と全く同じ構造というかトポロジーをしている(上下を反転させた形)。
スリランカの首都「スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ」の,「プラ」の「ラ」の部分はこの文字である。
ii「イー」は,母音字iの長音。raの上部のでっぱりの左右に,「目玉」を付ければよい。
これら3文字は,最もシンプルなnから順番に見ていく事によって,まとめて覚える事ができるだろう。
この調子で,構造の簡単な文字から,順に構造の難しい文字を覚える方法を記していくようにしよう。