シンハラ文字を覚える ・・・ (6) ここが山場,「コ」系の12文字
- 丸系 3文字
- 己系 4文字
- 陰陽マーク系 4文字
- かえる系 己派 5文字
- かえる系 非己派 5文字
の計21のシンハラ文字を覚えた。
今回はカタカナの「コ」ような形が基盤となった,「コ」系の12文字を覚える。
VI 「コ」系
ta c_)
t2ha c_9
dha c-)
tha c-9
va e_)
cha -e_)
d2a -e-)
d2ha -e-9
ma cv)
o cx)
kha cn)
ba cc)
「コ」系の12文字は,taの文字を基準に考えた際に,「文字の中央部分の横棒がどうなっているか」に応じてさらに分類される。
最初の4文字では,taのように中央横線がまっすぐであり,上下のどちら側にも曲がっていない。
次の4文字では,taと比べると,中央横線は上側への膨らみを持っている。
その次の2文字では,taと比べると,中央横線は下側への膨らみを持つ。
その次の2文字は,taと比較する事は出来ない。
それぞれのグループを,コ系の中の分類として「まっすぐ派」「上向き派」「下向き派」「無所属」と呼ぶ事にする。それぞれ4,4,2,2文字存在する。
右の図では,コ系の12文字がグループごとに分けられている。
さらにグループの中で,十字を境に文字が隔てられている。この境界線は,
- 左上の文字が基準
- 境界線を右へ移動すると,文字の右側が 「)」 の形から 「9」 に変化する
- 境界線を下へ移動すると,文字の底が,平らから割れた状態に変化する
という細分を表している。
以下でそれぞれの派を見ていく。
コ系・まっすぐ派
まっすぐ派の文字は,十字左上のtaの文字が基準になる。これは非常にシンプルな文字である。
中央の横線から書き始めて,反時計回りに一筆書きで終わる。
taの文字の終わり部分に半円をつけると,t2haになる。
「タ」の音は,taとt2aと2種類ある。音は大体同じとみて良い。このt2haは,taの気音ではなく,t2aの気音。
一方,taの底を割ってオメガのような形にすると,dhaになる。daの気音である。
taに半円+底割れの両方の特徴を追加した場合には,thaになる。左上のtaの気音は,このthaである。
コ系・上向き派
左上には上向き派の基準文字がある。taの横棒の上に,上向きを指す曲線を追加した形になる。
これには,横線を左にはみ出すか,はみ出さないかによって2つの文字がある。
はみ出さない場合にはva「ワ」であり,はみ出す場合にはcha「チャ」の音になる。
chaの書き終わりに半円を付けた文字は,載っていない。図では空白になっている。
あえて言えば,ここには「e」の字を載せることもできる(eの文字を思い起こせるだろうか。)
しかし注意点として,eの字は「コ」系の文字ではなく,書き終わりの部分がやや右側で終わってしまうのである。
「コ」系はすべてカナの「コ」のように,下記終わりが文字の右側でなく,文字の左上にまで伸ばす。
chaの底を割ると,d2a「ダ」の字になる。daの文字を既に学んだが思い起こせるだろうか。d2aはdaの音とほぼ同じとみて良い。
chaに,半円+底割れの特徴を持たせるとd2haの字になる。これは,半円を付けるだけで気音になっていてわかりやすい。
コ系・下向き派
下向き派は,taの横線に,下を指すような向きの曲線を付加したものと見る事ができる。フォントによっては曲線と言うより丸に近いかもしれない。
下向き派の基準文字は,左上にあるmaである。
maの底を割れさせると,oの母音になる。下向き派はこれら2文字だけ。
コ系・無所属
無所属の文字は,分類上taと比較することはできない。
khaの字は,まず左下から書き始めて,∩のような形を書く。いったん筆をはなして,その右側から,カナのコの字のような形を生えさせる。「カ」の気音。
ba「バ」の字は,khaと違って一筆書きである。左下から書き始めて,右上をとがらせる。下へ戻り,続けてカナのコのような字を書く。
今回は12文字と少し多かったが,図にあるようなグルーピングを用いれば,わりと早く覚えられるはず。
まずは,音は抜きにして,どういう形の文字が存在するかを覚える。つまり,図の中で3つの派があり,十字で分けられており,十字の中の特定のマスの部分は空白だったり2文字だったりする。これをまず覚え,音抜きで正しく図を描けるようにする。
次に,存在する文字の形がそれぞれどのような音かを覚えるようにする。
これが覚えられれば,シンハラ文字の山場を越えたも同然で,あとは楽だ。
次回はもう単独文字としては最後の記事で,「ねずみ系」「C系」「分類不可能系」を覚えることにする。